売主さんのメリット

売主さんのメリット

 売主さんが、「耐震基準適合証明書」、「フラット35適合証明書」などの建物現況検査に積極的に協力する事により、購入予定顧客の潜在的および顕在的な要求に対して、安心感を与える形となり満足させることが出来ます。その結果、選ばれやすい、高く売れやすい不動産になると考えられます。

既存住宅を購入して、リノベーションをする買主のプロフィール

1.住宅の一次取得者で、年齢は35才を中心として±1~2才です。購入価格3,200万円±100万円、その内リノベーション費用は600万円ほどとなっています。ローン返済期間は35年を選んでいる例が多いように思います。

  • 既存住宅には、ある程度の抵抗感があるのでしょう。特に女性の抵抗感の方が相対的には、強いような傾向があるように感じます。我慢したという思いが、平均的なリノベーション費用600万円に反映されているのではないでしょうか。
  • 何でもやります型のリフォーム業者の1件当たりの平均受注単価50万円とは大きく違う結果となっています。
  • 中古住宅は“ワクワク感”に欠けますので、メーカーのショウルームを大いに活用して、購入顧客のワクワク感を高めることが、必要だと思います。

2.資産価値の下がりにくい築15年以上の住宅を選び、新築物件に比べて、購入価格を低く抑える発想で既存住宅の購入を検討する買主が増えています。

  • スケルトン(躯体、骨組み)は住み継ぎ、インフィル(室内設備、内装)は作り換える考え方が浸透してきています。
  • インフィルには売主の思うような価値はつきにくいのが現実です。リフォームして5年以内の設備であったとしても、買主が利用したくなければ残存価値はなくなります。故に、スケルトン・リノベーションが想定される既存住宅では、インフィルの調査はあまり価値がないと考えられます。
  • 新築マンション価格が1億円で、築15年のマンションが9千万円(新築時には1億5千万円想定)でリノベーション費用が1千万円の合計1億円ならば、中古マンションの方が資産下落リスクは少なく、資産価値が高いと考えられます。

既存住宅のメインターゲット層

 一次取得者です。高齢者層は二次的なマーケットに過ぎない上に、資金手当(耐震化とバリアフリー化を満たして最大1千万円のローンが組むことが出来ます。)まで面倒をみないと動かないのに対しまして、一次取得者層は能動的であり、必要性も高いために効率的です。

旧耐震マンションの例外売買

 ”立地が性能を凌駕する”地域にある旧耐震マンション、例えば「青山」などは、旧耐震のままでも流通しています。

  • 耐震は自己満足の世界であり、保証はされていません。地震が起きてみないと分からない側面もあります。